一人舞台

落ちてしまいそうな自分を、どうにかこうにか支えている。

落ちてしまいそうな自分を、どうにかこうにか支えている。

諦めた!挫折した!

生まれてこのかた、「計算」というものができた試しがない。

学校での算数とか数学とかそういった授業は、自分にとって呪いの様なものだった。

突然当てられて、「答えてみろ」なんて言われるのだから公開処刑である・・・。

できなければ恥をかくことは必至。これまで何度か挑戦したのだけどその度に苦しくなって挫折。今度もそれである。

インド式計算術なるものがあることを知って、計算が簡単になるということだったから試してはみたのだけど、どうも自分にはややこしいものが、よりややこしくなって難易度が上がったように感じられる。

3桁同士の筆算までは何とかしがみついてきたが、4桁に入った辺りから苦しくなってきた。やることは同じはずなのだが・・・。

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筆算を解くのにミニ筆算が次々と増えていって、収拾がつかなくなってしまう。

ハサミを買ってきて、パッケージを空けるのにハサミが必要になったら笑えないですよ。

本来なら、間の計算もこれまでに学んだ「インド式」で解いていくのが正解なのだろうけど、そもそもそれさえ満足にできなかったし、5、6パターンある公式からどれが該当するのか探し出すのも大変である。更には暗算でやれという・・・。

自分にとってはどう足掻いてもややこしく、脳がパンクするのである!

もうこの辺りから、「難しい」が「辛くて苦しい・・・」に変化してきたので一旦諦めることにする。

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仮に続けたとしても恐らく得意になることは無く、せいぜいが「まあなんとか」といった程度だろう。辛くて苦しい思いをしてこれでは悲しすぎる。

自分に残された選択は二つ。

一つは、このままできるかどうかもわからない辛く苦しい努力を続けていく。

もう一つは、恥をかいたりバカにされたりするだろうが、できない自分を受け入れる。

どっちに転んでも地獄である・・・。

 

学校は集団生活や人間関係も大変ですが、勉強についていけないことも同じかそれ以上に辛いことですよ。いじめにも発展しますから。自分は全てダメだった。

何より辛いのが「別の道」がないということ。

シューティングゲームがクリアできないからといって、レベルを上げることも、寄り道して強い装備を手に入れて挑むことも、別の場所から攻略してみることも、ブラブラして気分転換することもできないのである。ただ己の努力で乗り越えるほかはない!

「できない!無理です!」と白旗をあげることは許されない。人間的能力差を言い訳にすることは許されない。常に背後に「その前に努力はしたのか?足りていないんじゃないか?もっと頑張れるだろう?甘えじゃないのか?」という問いが控えているのだ。

そして理解力や成績がその後の人生まで決めてしまうのである。

 

なりたい自分になるのはとても難しい。できるかどうかわからなくても、辛くても苦しくても、努力し続けることは難しい。

だけど同じかそれ以上に「諦めて大したことのない自分を生きていく」のも本当に難しい。

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