コンビニに立ち寄った時に、いつもと違う店員がいた。
新しい人が入ったのかと思っていたのが、彼は新し過ぎたようだ。
歳はきっと自分と同じくらいですよ。30間近か、それに片足を突っ込んでいるか。
その人は入って日が浅いのか、先輩のおばちゃんに指導されながらも「あ~・・・これはぁ・・・」とか「あ!お釣りがないなぁ・・・」とかおろおろしているんだ。
実に不安になる光景だねぇ・・・。ちゃんと仕事をしてくれるのかという意味ではなく、立場が違えば、あそこまでおろおろするかはわからないけど、同じように不安を感じただろうからだ。
何だか自分の写し鏡を見ている様だった。
しかし、一方で安心する部分もあった。大変失礼を承知で言いますが「ダメそうな人いるじゃないか!」と。
考えてもみてください。普段買い物に行ったり、飲食店に行ったり、交通機関を使ったりする時とか、なんでもいいんですけど、ミスする人って見た事ありますか?
自分は全くと言っていい程無いです。ロボットなんじゃないかと思うくらい手際が良く、ミスが無い。不安も無さそうだ。
こんなノーミスが絶対のキチキチな世界でやっていけるんだろうか?無理だった・・・。
しかしダメな人、どうにも不器用な人って絶対いるはずなんですよ!ここに一人はいる!働いていないけど。
そういう人たちは一体どこで何をしているのか!?今回はその一旦を垣間見た。
彼が失敗しようと手際が悪かろうと、よっぽどの事が無い限り、責めはしませんよ。
自分も十分傷つき、一方で同じくらい迷惑を掛けてしまった。とにかく不安なのです。
と、ここまできて、そういう人を見て「ふっ」と思ったりしないだろうか。
「彼、あの年でフリーターなのか・・・」
「今は不器用だけど、その内仕事に慣れ、テキパキこなせる様になってくれるであろう、しかしフリーターか・・・」
「一歩間違えば自分もああなったかもしれない。でも実際違うしな」
「自分には役職があり、仕事の信頼もあり、養う家族もある。彼は・・・どうなんだろうな・・・30かぁ・・・」
とか、どす黒い感情が一瞬でも湧かなかっただろうか・・・湧いたりしないだろうか・・・。
湧かない人はそれでいいんだ。だけどひとしきり考えてみて、自分は立場が違ったら湧かない自信は無かったです。
いいかい!忘れてはダメだ!せめて卑しい自分、どす黒い感情が心の奥底にはあるんだという自覚を持とう。
まあ、生きていれば絶対そういう感情は湧いてくるもんだと思いますが・・・。